オーシャンレモンの始まり
長年放棄されていたこの農園は、背丈以上のヤブや草に阻まれ、最初は文字通り一歩も入ることができませんでした。
草刈り機とナタを振り回し、ヘビやハチに怯えながら、瀕死のレモンの木を2年かけて一本一本「発見」していきました。
陽が降り注ぎ風が通るようになった今、農園は様々な息づかいが聞こえてくる生き物の楽園です。
多種多様な生物が織りなすこの世界を壊すのがもったいなくて、農薬や除草剤は入れられません。たとえ真夏の草刈りが地獄の苦しみだとしても、肥料食いと言われるレモンの収穫量が通常農法の10%もないとしても。
今ここにある命よりも優先されるコストはないです。この考えに共鳴してくれる仲間とお客様に支えられて続けられています。
フルオーガニック農法
肥料が与えられないという事は、そこにあるものでレモンは花を咲かせ結実しなければなりません。太陽、雨、空気、様々な雑草。
開拓の時から草は敵だと思い、草刈り作業では根こそぎ刈っていました。
ある日気付きました。
農園にはたくさんの小さな虫が暮らしています。草がなくなってしまうと彼らもどこかに行ってしまいます。草を膝丈くらいまで残してあげると、多くの虫が集まって繁殖し、それを目当てに爬虫類が現れ、小動物やイノシシまで暮らすようになりました。
多種かつ大量の生命がここで一生を過ごし、朽ち果て、微生物に分解され、やがてレモンに繋がります。
命のゆりかごを整えることで食物連鎖を活性させ、微生物を含めて多様化することで、農園丸ごとを発酵させるという見知に達しました。
そしてこの農法で作られた成果物は、食べた人間に驚くべきリペア機能を発揮することが実証されます。
木なり熟成レモン
春になると小さな白い花にミツバチが舞い始めます。
初夏には指先程の実が生まれ、暑い夏を乗り越えると力を蓄えたグリーンレモンができあがります。
グリーンレモンの果汁は酸味が鮮烈で、期間限定のお楽しみです。
晩秋になると黄色に色づき、農園に明かりが灯ったようです。昼と夜の寒暖を繰り返し、冬にかけて酸味と旨味と甘味のバランスが整います。
年を越してまた春がきます。
一部のオーシャンレモンを木なりで熟成させていきます。 5月6月7月と、1年風雪に耐えて完熟したレモンは白いワタすら甘くなります。この味わいは言葉にできません。
Ocean Lemonの最高グレードとしています。
レモン開拓史
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